私にとっての「ピアノの元旦」〜多喜門下の仲間と迎える新しい一年〜
10月17日、多喜靖美先生の門下生による、第6回「ピアノの集い」に参加してきました。
多喜先生が亡くなられたあと、門下生の有志によって続けられている、年に一度の演奏会です。

私にとってこの日は、一年で最も緊張する日であり、何より大切にしている日でもあります。
\演奏開始前の1枚/

昨年を経て、今年の舞台へ
昨年は指の怪我からなんとか復帰し、舞台に立つことができました。
でも、演奏できたという安堵はあっても、気持ちはなかなか晴れませんでした。
毎年書いていたこの「集い」のブログも、昨年は書かずじまい。
そして迎えた今年。
もちろん緊張もしましたし、すべてが思いどおりに弾けたわけではありません。
それでも、今年は本当に楽しく演奏することができました。
何より、自分が音楽を通して伝えたかったことを、舞台の上で表現できたように思います。
今年はエイミー・ビーチの作品を
今回演奏したのは、アメリカの女性作曲家エイミー・ビーチの小品2曲。
- 《スコットランドの伝説》
- 《ガボット・ファンタスティック》
実はこの曲、大人の生徒さんがAIのGeminiに相談したことがきっかけで出会った作品です。
私自身も知らなかった作品でしたが、作曲家の時代や音楽のスタイルを調べ、
実際に弾いてみると、これがなかなか面白い。
もっとこの曲を知りたい、弾いてみたい。
そんな気持ちから、今年の集いで演奏することにしました。
あまり知られていない作品ですが、音楽にはたくさんの魅力が詰まっています。

昨日の演奏を通して、聴いてくださった方々に、その魅力を少しでも届けられていたら嬉しいです。
この曲との出会いについては、また別の機会に詳しく書こうと思います。
多喜先生が残してくださったもの
多喜先生は、門下生の発表会ではいつも客席の同じ場所に座り、
私たちの演奏を聴いてくださいました。
まるで「定点観測」をしているかのように。
今年のプログラムにも、いつもの客席に座る先生のお写真が載っています。
「いつもの席で聴いてまーす♥」

今もあの席から、私たちの演奏を聴いてくださっているような気がします。
この集いで楽しみにしているのは、自分が演奏することだけではありません。
門下生の仲間たちの演奏を聴くことも、大きな喜びです。
多喜先生の門下には、演奏を聴いてコメントを書くときの大切な約束があります。
「間違いを指摘するのではなく、褒めるところを探す」
相手の音楽に耳を傾け、その演奏の良いところを見つける。
多喜先生が大切にされていた教えは、今もこうして受け継がれています。
演奏会のあとは、ステージでの自由撮影会。
緊張から解放された皆さんと、ドレス姿のまま写真を撮り合う楽しい時間です。

そして、都合のつく仲間たちとの打ち上げ。
一年ぶりに会う方もいますが、同じ先生に学んだ仲間というのは、本当にありがたいものですね。
多喜先生が残してくださったのは、音楽だけではなく、こうした人とのつながりでもあるのだと思います。
そして、私のピアノの元旦
以前のブログにも書いたのですが、この演奏会が終わると、私にとっては「ピアノの元旦」です。
一年の演奏を振り返り、また新しい気持ちで次の一年を考える日。
多喜先生は、いつもおっしゃっていました。
「次の10年のために今弾くのよ」
その言葉は、今も私の中に生きています。
昨日の演奏会を終えて、また新しい一年が始まりました。
さて、これからの一年、何を学び、どんな曲と出会い、どんな音楽を奏でていきましょうか。
新しいピアノの計画を立てるのが、今から楽しみです。
そして、私自身が学び続ける喜びを、教室の生徒さんたちにも伝えていきたいと思います。

